くそくらえの真実
思えば初めて会ったときに、このひとのこときっと好きになるんだろうなって思った。
話してみたら好きなものがいっしょでより一層魅力的に見えて、この時間が終わるなと願った。
会えるのが楽しみで、服にも化粧にも気を遣ったり。
普段は名字で呼ぶくせに、ふたりのときは下の名前で呼んでみたり。
だから「嫁がこのバンド好きでさ、」なんて聞きたくなかった。ずっと知らないままがよかった。そこでやっと気づいた。自分が思ってるよりこのひとのことが好きになっているという事実に。
現在深夜3時過ぎ。
「レペゼンポップミュージックフロムトーキョージャパン」と名乗るあのバンドが画面の向こうで話している。
このアルバムが一番好きだってそう言ってこの曲を流していた。
わたしの前で嫁の愚痴を先輩に語るぐらいなら、わたしのこと好きになってよ。わたしにとって大切なひとになってよ。わたしのこと、大切にしてくれよ
ケラケラって笑うあの声に捕らえられて泣きそうだ。
↓歓びの明日に/SUPER BEAVER↓